ネタバレ映画感想 アメリカン・アニマルズ
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原題 American Animals
監督 バート・レイトン
何の気なしに予告を見たらめちゃくちゃ面白そうだったので観賞してきました。
予告ないで「In cold blood」がとても効果的に使われていて、映画の内容と相まって観るだけでテンションあがっちゃいますね~
一回予告見ちゃうと、ボン・ボン・ボンって口ずさみたくなっちゃいます(笑)
最初の逆さまの画とかでなんかもう「いい映画の雰囲気」みたいなものが出ていたし、真実の物語である。でバッチリ気を惹かれてしまいました!
メインの二人、バリー・コーガンさんとエバン・ピーターズさん雰囲気が出ていていいですよね。
バリーさんは「ダンケルク」のエバンさんは「X-MENシリーズ」の印象が強く残っています。
彼らが強盗を起こそうとする主要因は、特別な自分になりたい、退屈な暮らしから抜け出したい、といったものですが、そういった感情は多くの人が持つものだと思うので、感情移入がしやすくて話に入り込みやすかったです。
自分の平凡さに嫌になる時ってのが誰にでもあるんですかね~
そして、序盤から出てくる本人たちや関係者。
あまりにもスルッと出てきて、最初関係者を装った別人なのかと思っちゃいましたね~
この感じ珍しさがあって面白かったです。
と前半は結構楽しく観れていたんですが、強盗計画が徐々に練られていくにつれてあんまり楽しめなくなっていきました…
まず、当たり前なのですが、彼らの計画がめちゃくちゃ適当で行き当たりばったりなこと。
普通に足りない部分が多い計画をゴリゴリ進めていくのは、最終的になにかうまく計画を成功させる事が起きるのだろうと思っていました。
そうでないなら、失敗するだろうなと分かりっきてる一連の流れをただ見せられることになり、それって余りに退屈だと思うのです。
しかし、そのまま不十分な計画がすすみやっぱり失敗するって流れになったりしてガッカリでした…
ノンフィクションの仕方無さではありますよね。
あと、後半はうまくいかない計画やその後の動きでほとんどみんな叫んでるだけのワーキャー映画になってしまっていたことも残念でした…
同じような問答とかを同じテンションで繰り返されるのは、やはり退屈に感じてしまいます。
そんな中でも一回目の強盗を諦めるシーンはとても良かったですね!
超えてはいけない一線を超えかけたスペンサーは特別に近づけたこと、当たり前の生活が尊いものだと感じたため?満足しかけますね。
あの辺の開放感とか、演出とか、「まさかこれで終わりなのか…?」と思わせる雰囲気とかが相まってとても楽しいシーンに感じました!
なんならあそこで終わってくれたほうがいろんな意味で良かったような気がします。
いいとこ悪いとこありますが、そもそもこの映画が再現であり、ある種彼らが自分のしたことを反省する姿を見せる、反犯罪映画というか道徳的映画というか…
そいいった要素が強いので、ああだこうだ言うより素直に犯罪を犯しても何も得られない。
ということを見せ付けられれば十分ですかね〜
実際観賞していて本当にウォーレンが司書を襲うシーンはふつうにドン引きしました…
ウォーレン一人でのシーンは襲う襲わないをこれでもかと間をもって描いて司書の方もとても良い人そうに描き「こんな人が襲われるなんて可愛そうな…」と観客感情を煽ってきます。
結局一人では暴行にはでず、なにか別の手を取るのかと一瞬安心していましたが、こちらがふと気を抜いた瞬間に暴行が始まるという一連の流れ。
盗みをやる映画って分かって見にきているのですから、そういったシーンがあることはなんらおかしい事ではないのですが、嫌らしいくらいに襲うということを怖く描いていました。
わざわざ失禁していることを写してみたり観ているこっちまで罪悪感が凄い…
映画の最後には実行犯達の反省や後悔を見せて終わるとこもしっかりしていました。
といった具合で映画としての面白さは普通だと思いますが、観ておいて損はない映画だと思いました。
学校で道徳の授業なんかで見たらいいですかね。
人としての一線は守りましょう!
あと鳥の絵がとてもバキッとしていて映画館の大きなスクリーンでぜひ観て欲しいですね〜
☆3/5